2012年に観た映画ベスト10

2013年01月06日

記事が長くなった&みんなブログにベスト10とか書いてて楽しそうだなあ...真似したいなあ...と思ったので、今さらながらやってみます。
2012年の映画ベスト10。

今振り返ると前半の映画とか、もう結構忘れてるよなー。「ドラゴンタトゥーの女」とか「シャーロック・ホームズ」とか、もうずいぶん前のような気がしてる。

というわけで、この少ないサンプルの中から選んだ、栄誉ある僕のベスト10はこちらです!ジャーン!
いやーしかし自分でも普通すぎて笑うくらい普通ですな...。
「ドライヴ」「桐島、」の2トップって、今年どんだけのランキングで1位2位占めているのか...。

ドライヴ

個人的には今年観た映画の中でも1、2を争うくらい好きな作品。
ダメな人はとことんダメみたいだけど、この80年代風なのに80年代に作られたどの映画とも違う感じはちょっと他で得られないのではないかと思います。
カサヴェテス映画のリメイクをメナヘム・ゴーランがデヴィッド・リンチを起用して撮ったような、っていったら褒めすぎなのはわかってますけど、その位の事は言ってしまいたいくらい。
あとキャリー・マリガンたんがかわいすぎて死んだ。

桐島、部活やめるってよ

まあ今年を振り返ると、どう考えても今年を代表する作品となったであろう1本ですかね。
僕が今年2度劇場に足を運んだ2本のうちの1つ(もう1つは『ドライヴ』)。
突然バレー部のキャプテンを辞めてしまった桐島くんを巡る、周りの人たちの右往左往。
やはり僕も、今年1本も映画を観ていない人がいたらとりあえずこれを観ておけ、と言うかなーという傑作だと思います。
あいまいに決着させたエンディングといい学園生活の再現度の高さといい、観ると誰かと話したくなる映画なのだよね。
諦観と希望を併せ持ったエンディングの素晴らしさは、個人的には「リバーズ・エッジ」の最後を連想したりいたしました。まあ「リバーズ・エッジ」と違って、こちらは死についてはほとんど描いていないのだけど。
ちなみに映画の登場人物に自分を例えるなら、映画部の中の誰か、かなあ(変な隕石作ってるやつとか...)。

ザ・マペッツ

今年前半最大のダークホース。超傑作だと思いますよ。
上映期間が短い上にほとんど宣伝らしい宣伝もされてなかったのが本当にもったいない。
かつては人気を誇ったけど今は落ちぶれているマペットたち(『セサミストリート』のような人形たちですね)が、自分達の劇場を守るために再びステージ上がるというストーリー。
もうとにかく全てのシーンが面白い上に全てのカットがかわいい!
マペットたちと普通の人間が同じように暮らしているという設定で、画面上でも当然同じシーンで共演(歌い踊る!)しているのだけど、極力CGは使わないで撮影したというプロダクションがまず素晴らしい。
もちろん子供向け映画ではあるんだけど、マペットたちがしきりに「いやこれ映画だから」みたいなセルフつっこみを入れるメタフィクションなギャグの数々とか、もしかしたら子供より大人の方が楽しめるかも。
デイヴ・グロールやファイストも出てるし音楽も全編素晴らしいので、音楽好きも観たら楽しいと思うんだけどなー。
あと個人的には、カーミット(『セサミストリート』でもおなじみカエルのカーミット)の部屋に飾ってある写真の中にジム・ヘンソンを発見して、グッときましたよ。

ドラゴンタトゥーの女

いやーこれはすごい良かった。
ずっと「セブン」と「ファイト・クラブ」の遺産で食ってたD・フィンチャーだけど、久々に当たりを出した「ソーシャル・ネットワーク」に続いて今作も良い仕事してます。
オリジナルのスウェーデン版は推理ミステリーに比重を置いた作りだったけど、こちらはアナーキーな主人公の性格や猟奇趣味的なエグさを全面に出したサスペンス作になっていて、監督の資質ともあっていて僕はこちらのリメイク版の方が好き。
特に直接ストーリーとは関係ない(原作通りなら続編では関係してくるはずだけど)、主人公リスベットと保護監察官の鬼畜なエピソードとか最高ですな。
「入れ墨を消す方法は調べるな」ってセリフとか、格好良すぎる!

アベンジャーズ

アメコミヒーロー総進撃。
これだけ主役級のキャラが揃っているのに(ていうか実際みんな主役だし)それぞれに見せ場をちゃんと用意して、新たなキャラの紹介もきちんとこなし、最後には派手な見せ場で全員大立ち回り、というオールスター映画の鑑のような作品。
そして役者交代という、ある意味一番ハンデがあるはずのハルクがまさかの大活躍で最後の美味しいところ独り占め、という予想外の展開に胸熱。
改めてマーク・ラファロ(今回からのハルク役ですよ)好きになりましたわー。
しかしどこに目配せしてるのか分からない、ハリー・ディーン・スタントンのカメオ出演は何だったのか。

スカイフォール

人生初の007劇場体験!という程度の期待値で観に行ったんだけど、これがまさかの超傑作!
いやーこれが初007で本当に良かった。
007については、たぶんちゃんと観たのは10作数える程度だし特に思い入れのあるシリーズでもないんだけど、そんな程度の僕でも分かる過去作でのお約束や目配せはきちんと踏襲して、それでいて最終的にはそれを乗り越えるべき過去として決別してみせるという、シリーズもののリブートとしては出来すぎな位に良く出来た素晴らしいストーリー。まあMを女性役にキャスティングしていたのを最大限活用したというかね。
ダニエル・クレイグ版の1作目がこれだったら良かったのになー。

ルビー・スパークス

スランプに陥った天才作家が夢で見た女の子の事を小説に書いたら、本当に恋人として現れた...という世の男のほとんどが一度は思い描いた願望(あるよね?)を、実際に映像化してしまった恐ろしい映画。
自分の書いた小説通りという事は、なんでも自分の好み通りなわけで、完全に中2的発想。
最初のうちはファンタジックなラブコメディとしてドキドキ楽しく甘い場面が進むのだけど、やがて男の勝手な思い込みや押し付けが暴走し始めてからは、全然甘くない展開に。
まあそもそもこのお話自体、勝手に相手を自分の理想に当てはめる事の身勝手さや醜悪さを暗喩として描いているんだろうし、まあそりゃそうなるわな...。男の側からすると結構耳の痛い話でもあったり。
どこかで見た気がするんだけど「女の側から見た『(500)日のサマー』」とは言いえて妙かも。
しかし共同監督2人が夫婦なのはともかく、主演二人が恋人同士でしかもルビー役のゾーイ・カザン(エリア・カザンの孫だってよ)が脚本も書いてるっていうリア充ぶりはどういう事なのだ...(ルビーを思い通り操ってるように見える小説家を、実際は脚本家としてのルビーが操っているという構図はちょっと面白いけどね)。

悪の教典

「海猿」のいい人バカな演技もこの映画のための前フリだった、と考えると「海猿」シリーズの評価も上がってしまいそうな、伊藤英明主演の一見良い人な高校教師が生徒を皆殺しにしていく鬼畜殺人鬼もの。
いやーこれは本当に伊藤英明の怪演につきますね。
これまでの役のイメージもあって普段の姿が本当に生徒思いの良い先生に見えるだけに、後半延々と続く「ヒャッハー!!」と言いながら楽しそうに生徒をガンガン射殺していく姿が大変なインパクト。
あまり気に留めてなかったけど、おかげで伊藤英明の株が急上昇しております。
途中入るNYの回想シーンは、いかにも三池監督っぽいやりすぎ悪趣味な映像で、若干余計な気もいたしますが。でもこれも今年を代表する1本なのは間違いなし。

苦役列車

原作は未読なのだけど、伝え聞く内容から察するにこれは確かに原作者が不満に思うのも分からないではないかなー、という気がするほど、ずいぶんと真っ当でストレートな青春映画でした。
ただまあ、その恐らく原作者が不満に思っているであろう部分、ていうか映画オリジナルの改変部分がこの映画で一番良いところでもあったりするんだよね。
まあ、具体的には前田敦子が関わる全てのシーンなのですが。
「ガープの世界」を読むあっちゃん、手を舐められるあっちゃん、海に入って下着が透けるあっちゃん等が観れるだけでも、この世に存在する価値のある映画と言えます。
あと森山未來がちゃんと気持ち悪い人に見えるのも素晴らしい。

裏切りのサーカス

「ぼくのエリ」で絶賛された監督が映画の成功を受けてハリウッドに招かれて撮った新作。
つかこんな邦題付いてるから気付かなかったけどこれ、スパイ小説の大家ジョン・ル・カレの傑作「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」が原作なんですよ。
なんでそこそこ有名な原作なのにタイトルを変えたのか謎すぎる...。
原作ではなかった(と思う)同性愛設定など若干現代的な味付けもしつつ、舞台が70年代冷戦下のヨーロッパという事もあって、いまどき珍しいくらい正攻法でオールドスクールなサスペンス劇。
こんな複雑で入り組んだお話を、ほとんど説明的なショットなしでまとめた監督の手腕はかなりのものではないですかね。

「サニー 永遠の仲間たち」や「トガニ」、「ヒミズ」辺りも観てたら入れてたのかも知れないけど、どうも最近は重い映画に行くのが億劫になってきてねえ...。ぬるくてすいません...。
あと「スカイフォール」や「ルビー・スパークス」は観たのがつい最近なので、どうしても印象が強くなってしまっているのかも知れないね。

でもそんな僕の偏った趣味趣向や中途半端さは一旦置いておいてもですね、「ザ・マペッツ」の世の中から無視されっぷりはちょっとどうかと思うんだよなー。
映画に騙されたりツッコミ入れたりするのを楽しみに劇場に通っている映画好きなら、0歳児から100歳まで絶対みんな楽しめて泣ける、超エンターテイメント作なのですよ。
マジでみんな観た方がいいと思うけどなー。
という意味を込めて、3番手に入れさせていただきました。

あとみんな言ってるけど、今年は本当に邦画が全般的に良かったですね。
ここ最近ずっと「邦画ダメポ」って言われ続けてて、それはそれでまあ分からないではなかったりもするんだけど、「桐島、」みたいな素晴らしい作品はもちろん、「悪の教典」や「黄金を抱いて跳べ」の様なお金の掛かった大作でもきちんと作ればちゃんと面白くなる、という当たり前の事を証明してくれたのが大変嬉しかったりします。

あーでも「エクスペンダブルズ2」も入れたかったな...。「アルゴ」も良かったしな...。「ヤング≒アダルト」もなー...などとやってるとキリがないので終了!(いつものパターン)

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