2016年に観た映画ベスト

2016年12月30日

毎年恒例、今年観た映画のまとめ。
今年も去年と同様、賞レース形式で選んでみました。
各所で色んな人が言っている通り、今年は邦画が豊作で力作、傑作揃いだったので、邦画ばかりで埋まるかなと思ったのだけど、選んでみるとそうでもなくて、自分でも意外でした。

最優秀撮影賞
マイケル・ジオラキス:『イット・フォローズ』

(次点)
小林元:『SCOOP!』
ロバート・リチャードソン:『ヘイトフル・エイト』
ロジャー・ディーキンス:『ボーダーライン』

『イット・フォローズ』は去年公開の映画だけど、個人的には今年最初に観た映画になるので今年の映画という事で。
そもそも『イット・フォローズ』で撮影監督が参照していたと思われる、グレゴリー・クリュードソンという写真家が、僕は大好きなのですよね。

最優秀美術賞
ブルース・カーティス:『エブリバディ・ウォンツ・サム!!』

(次点)
ステファヌ・ローゼンバウム:『グッバイ・サマー』
ライク・ラースロー:『サウルの息子』
ニール・ラモント/ダグ・チャン:『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』

80年代の楽しいところだけで作られた『エブリバディ・ウォンツ・サム!!』の、あの楽しそうな(でも絶対入りたくない)野球部の学生寮が最高でした。
あんな絵面、80年代の青春映画で何度も見た気がする。
『グッバイ・サマー』の走る家も最高でしたね。

最優秀脚本賞
片渕須直:『この世界の片隅に』

(次点)
リチャード・リンクレイター:『エブリバディ・ウォンツ・サム!!』
小泉徳宏:『ちはやふる 上の句』
フェデ・アルバレス/ロド・サヤギス:『ドント・ブリーズ』

そのまま纏めたらとりとめのない話がダラダラ続きかねないあの原作を、2時間の長編映画に仕上げた『この世界の片隅に』の構成は本当にすごいと思いますけどね。
とりとめのない話がダラダラ続くだけだった(でもそれが面白い)『エブリバディ・ウォンツ・サム!!』もすごい良かった。

最優秀主題歌賞
コトリンゴ:「悲しくてやりきれない」『この世界の片隅に』

実際には主題歌ではなくて劇中挿入歌なんだけど、めっちゃ印象に残るのでこちらを。
今年は歌が良いと話題だった『シング・ストリート』とかもあったのだけど、そちらはまだ未見なので、ほぼこれ一択。

最優秀助演女優賞
松岡茉優:『ちはやふる 下の句』

(次点)
ジェニファー・ジェイソン・リー:『ヘイトフル・エイト』
広瀬すず:『怒り』
マーゴット・ロビー:『スーサイド・スクワッド』

『スーサイド・スクワッド』のハーレー・クィーンも『ヘイトフル・エイト』の賞金首の女も良かったけど、主役を完全に食ったという意味では『ちはやふる 下の句』の松岡茉優が一番ではないかなあと。
上の句はかるた部全員が主役の映画だったけど、下の句は松岡茉優の映画でしたね。

最優秀助演男優賞
ベニチオ・デル・トロ:『ボーダーライン』

(次点)
松尾諭:『シン・ゴジラ』
アントン・イェルチン:『スタートレック BEYOND』
野球部のみんな:『エブリバディ・ウォンツ・サム!!』

『ボーダーライン』のベニチオ・デル・トロは、映画終盤から突然本当に映画的にも主役になってしまうというトリッキーな展開なので、ちょっとズルいかなと思うけど。
アントン・イェルチンは追悼枠で名前を入れておきました。

最優秀主演女優賞
のん:『この世界の片隅に』

(次点)
広瀬すず:『ちはやふる 上の句』

そもそも今年観た映画で女性が主役の映画がほとんどなくて、自分がそういう映画(マスクを被ったヒーローが人をぶん殴ったりするやつ)ばかりチョイスしているせいなのか、実際に男性が主役の映画が多いのかよく分からないけど、男女含めた全ての俳優で選んだとしてもやっぱり彼女になるので、これはこれで良いかな。

最優秀主演男優賞
綾野剛:『日本で一番悪い奴ら』

(次点)
大泉洋:『アイアムアヒーロー』
森田剛:『ヒメアノ~ル』
柳楽優弥:『ディストラクション・ベイビーズ』

ようやく「今年の邦画が良かった」感のあるラインナップになった。
綾野剛は『怒り』での助演も良かったけど、『日本で一番悪い奴ら』の東映イズムを継承した突き抜けたバカっぷりが最高でした。
森田剛は助演なのか主演なのか良く分からなくて、こっちに入れたけど合ってるのかしら。

最優秀監督賞
庵野秀明:『シン・ゴジラ』

(次点)
片渕須直:『この世界の片隅に』
佐藤信介:『アイアムアヒーロー』
ネメシュ・ラースロー:『サウルの息子』

『シン・ゴジラ』に関しては色々と言いたい事もないわけではないのだけど、誰がどう見ても絶対失敗するから止めておけ、という負け戦必至な企画を見事に着地させただけでなく、本当にその後の映画史に名前が残るような傑作を作ってみせた監督の手腕は、どれだけ褒めても褒めたりないと思いますわ。
それ以外の次点作も、そんな困難な状況からよくぞここまで面白いものを!という作品を選びました。

最優秀作品賞
『この世界の片隅に』

(次点)
『ちはやふる 上の句』
『ヘイトフル・エイト』
『グッバイ・サマー』

まあ今年は『この世界の片隅に』しか選びようがないよな。
まだ観てない人は法律で罰せられますのですぐに観てください。
『ちはやふる 上の句』は観る前と観た後の評価の差が一番大きかった作品でした。
来年もそういうビックリするような映画が観たいものです。

こうして振り返ると、意外と『エブリバディ・ウォンツ・サム!!』と『ヘイトフル・エイト』が好きなところがたくさんある映画だったんだなあと思ったり。
普通にランキング付けると、どちらもそれほど上にいかないような気がするし、ここでまったく名前が挙がらなかった「ズートピア」とか「ハドソン川の奇跡」とか、結構上位に入れそうだし。

(あと某人の名前が憶えられない類の大ヒット映画は、観たけどわたくしには良く分かりませんでした)

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